1人プロジェクトマネージャ(PM)体験記

私のブログを読んだ前職で一緒に仕事をしていたFさんから、
「今度、PMの記事とか書いてもらえますか??」とリクエストがありました。
とはいっても、小規模案件の1人PMの経験を1度しただけなので、
PMについて語るのではなく、体験記を書くことにしました。

1.職場の説明
私の派遣先の部署では大きくわけて、
A.受注前のプリセールス
B.受注後の設計構築
の2つの仕事があります。

A.受注前のプリセールス
営業さんと連携しながら、案件受注前の要件定義、提案書、作業見積もりの作成などを行います。
おおまかなシステム構成などの主要な部分はプリセールスで決定します。
※プリセールスは私は資料作成、作業見積もりのお手伝いくらいしかしたことがありません。
B.受注後の設計構築
案件受注後の設計~構築と納品/検収までを行います。
プリセールスである程度決まったシステム構成を形にしていくのが仕事です。
※こちら仕事が今回、私が経験した仕事になります。今回の記事はBについての体験談です。

2.プロジェクトの流れ
おおまかなプロジェクトの流れは下記の通りです。

①キックオフミーティング
②設計
③構築
④テスト(単体/結合)
⑤ドキュメント納品
⑥検収

①キックオフミーティング
顧客に対して、プロジェクトの説明(システム概要、スケジュール、体制、作業スコープなど)
を行います。
②設計
基本設計、詳細設計を行います。
③構築
現地で構築作業を行います。
④テスト(単体/結合)
設定パラメータの確認である単体テスト、
障害系や上位結線後に行う結合テストを行います。
⑤ドキュメント納品
構築後に顧客に設計資料や構築エビデンスなどドキュメント一式を納品します。
⑥検収
構築したシステムの引き渡し、ドキュメントの納品が済んで顧客に承認頂ければ、
晴れて検収です。契約廻りは営業さんの担当ですが、
プロジェクトクローズの社内事務処理(コストがいくらかかったとか)は行います。

3.体験記
3-1.キックオフミーティング
顧客に対して、キックオフミーティングの場でプロジェクトの説明(システム概要、スケジュール、体制、作業スコープなど)
を説明します。
今回のキックオフ資料の中身

①プロジェクトの目的
課題:災害時にDRサイトが無い為、業務継続ができない。
目的:上記課題の解決を目的としたDR機(ストレージ)の構築を行う。

②全体作業スケジュール
設計:1ヶ月程度
構築/テスト:1ヶ月程度
予備機関:1ヶ月程度

③プロジェクト体制
インフラPM/PL:私
インフラ詳細設計・構築:構築業者
他、営業担当、管理責任者、顧客担当者

④作業タスク一覧と役割分担
プロジェクト管理(担当:私):WBS作成、進捗管理反映、報告
         課題管理反映、報告
         納品ドキュメント取り纏め、内部/外部レビュー
キックオフ/プロジェクト会議
基本設計(担当:私):基本設計書の作成
(機器緒/ラック図/ネットワーク構成図/タグ一覧/IP一覧/ユーザ情報一覧)
詳細設計(担当:構築業者):ストレージ詳細設計書/単体試験仕様書/結合試験仕様書の作成
構築/テスト(担当:構築業者):ハードウェアキッティング/ラックマウント
電源ケーブル、ネットワークケーブルの配線
ストレージ構築作業
              ストレージ単体試験実施
(担当:顧客):上位ネットワークスイッチ設定
       上位ネットワークケーブル配線
データ同期(担当:構築業者):データ同期作業
(担当:顧客):作業日程の調整、関係各所への連絡
       新ストレージ切替後のクライアントからのアクセス確認
引継ぎ(担当:私):簡易操作手順書の作成(ストレージ接続手順、基本操作手順)
管理者向け教育(簡易操作手順に沿った教育実施)
DR切替手順書の作成および教育

⑤各種会議体およびコミュニケーションルール
定例会:目的:進捗管理、課題管理
    実施タイミング:隔週
    参加者:システム構築関係者

連絡方法:メールの件名は「xxx様 ストレージDR案件」を先頭に付与します。
メール添付資料がある場合のパスワード:password

⑥成果物
基本設計書:(機器緒/ラック図/ネットワーク構成図/タグ一覧/IP一覧/ユーザ情報一覧)
詳細設計書:(ストレージ詳細設計書)
テスト仕様書・結果報告書:(単体試験仕様書、結果報告書/結合試験仕様書、結果報告書)
運用マニュアル:(ストレージ簡易操作手順書/DR切替手順書)

⑦システム構成図
本番用ストレージと今回構築予定のDR用ストレージの図

⑧WBS
プリセールス時に作成された作業見積もりをベースに、
WBSを作成。各タスクに必要な日数はあらかじめ、
構築業者にヒアリングしておいたものを記載。
WBSの各タスクのバッファは各タスク毎に割り振るのではなく、
後ろにまとめてバッファ期間を設けるようにした。
(PMの本によるとこの方が無駄にバッファを消費しないそうです)

キックオフミーティング前にやったこと
①プリセールスの資料(提案書)以外の細かい情報(どこまで決めていて、未定の箇所は何なのか見積もりの作業範囲はどこまでなのかなど)を
プリセールス担当から聞いておいた。
今回はDR切替方式やNIC冗長方式などについては未定だった。
②構築業者に各タスクの必要日数を聞いておいた。
構築業者に必要タスクに漏れが無いか?各タスクの必要日数(バッファ込み/バッファ無の2パターン)をヒアリングしておいた。

3-2.設計
プリセールで未定の細かい部分について、顧客、構築業者の双方にヒアリングしながら進めていく。
回答に時間のかかったものもあり、期間としては計画通りの約1ヶ月かかった。
詳細設計書については、ストレージ実機を扱った経験は無いものの、シミュレータで一通りセットアップした経験があったので、
構築業者が作成した詳細設計書の内容の理解も出来、きちんとレビューすることができた。

3-3.構築/テスト
私のDR設計不良でDR構築作業の影響が本番側にも出てしまい、インパクトの大きな障害を起こしてしまう。
なぜなぜ分析で詰められる。
DR設計をやり直し、なんとか完了にこぎつける。
ここでの教訓:テストをパスしたからといって、理屈がわからないまま前に進めては駄目。完全理解に努めるべき。

3-4.ドキュメント納品
構築時の変更などを反映したドキュメント一式を納品。
ここはそんなに時間も期間もかからないです。

3-5.検収
プロジェクトクローズの事務処理を初めてやったので、時間が思ったよりも掛かる。
コストはなんとか採算内に収まった。

4.コスト
プロジェクトで計上するコストは
①人件費
②交通費などの経費
の2つです。
派遣の立場でありながら、プロジェクトメンバーの単価(時給)が分かるようになっています。
今回1人PMなので自分の工数だけを気にしていれば良かったのですが、
大規模PJで他メンバーの工数も気にしないといけないとなると大変だと思いました。
構築時の障害で追加作業が発生し、構築業者から追加発注の要望もあり、
追加発注の手続きも行いましたが、なんとか採算内に収めることが出来ました。

5.まとめ
DR設計不良で大失敗もしましたが、1人PMという貴重な経験が出来て良かったです。

Comments are closed.